米貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は23日、2014年米年末商戦のコストが予想以上に膨らんだことが響き、第4・四半期の1株利益が市場および自社予想を下回るとの見通しを示した。
また、将来の配送ピーク時における値上げを検討していることを明らかにした。
第4・四半期の1株利益は1.25ドルと予想。アナリスト予想は1.47ドル。とりわけ、米国内で陸上貨物の需要が振るわなかった。
海外事業の業績は一時的費用に圧迫されたほか、為替相場の変動による悪影響にさらされた。
年金計画に絡む費用(非現金、税引き後ベース)6億7000万ドルも同四半期に計上される見通し。
UPSは規制当局への提出文書の中で、貨物取扱量の急増が見込まれたサイバーマンデー(感謝祭翌週の月曜日)や12月22日に十分な備えを行ったものの、需要が予想を下回ったことで、生産性低下や余剰コストにつながり、第4・四半期業績への圧迫要因になったと指摘した。
デイビッド・アブニー最高経営責任者(CEO)は文書で、「今後、ピーク時には経費を削減し、新たな価格戦略を展開していく」と語った。
UPSはまた、2015年の1株当たり利益の伸び率が、長期目標の9─13%を下回る可能性があるとした。