29日のニューヨーク外為市場では、スイスフランがドルやユーロなど主要通貨に対して下落した。スイス国立銀行(中銀、SNB)による対ユーロでの市場介入観測があらためて意識された。またオーストラリアドルやニュージーランドドルなどの資源国通貨もスイスフラン以外の主要通貨に対して売られた。
ユーロは主要通貨に対して上昇した。反緊縮策を求めるギリシャ新政権と欧州連合(EU)との対立が懸念されるものの、この日はユーロ/スイスフラン高が大きく影響した格好。ユーロの動きについてドイツ銀行(ニューヨーク)の通貨戦略部門の世界責任者のアラン・ラスキン氏は「ギリシャの不透明感にも関わらず、ユーロは最近付けた安値から回復力に富んだ動きとなっている」と述べている。
ユーロ/ドルEUR=は終盤0.31%高の1.1324ドルで取引されている。ユーロ/スイスフランEURCHF=EBSは2.30%超高の1.0464スイスフランに上昇。SNBによる15日の上限撤廃で急落して以来の最高値水準となっている。