サウジアラビアの故アブドラ国王は、世界で最もパワフルな君主の一人だった。彼は「アラブの春」やイスラム国の台頭といった困難な時期に、国を導いた功績が認められているが、アブドラ国王の最大の遺産の一つは、人権問題の改善に向けて国を徐々に動かしていった努力だ。
サウジアラビアはしばしば、女性に対するひどい人権で批判される。そのような中で、アブドラ国王はより平等な社会に向けた改革運動を主導した。イスラム教の道徳的規範であり同国の法的規範でもあるシャリアを厳格に順守するというサウジアラビアの方針にもかかわらず、アブドラ国王はゆっくりと、同国が文化的かつ経済的に現代的へとシフトするよう、女性の平等を促進する法律や組織の作成に取り掛かった。
アブドラ国王は、女性がスーパーマーケットのレジ係として働くことを可能にしたことで知られている。また、女性教育への関心を代表する副大臣とし、ノラ・アルファイズ(Norah al-Faiz)氏をサウジアラビア初の女性閣僚として任命したことでも知られる。
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サウジのアブドラ国王:女性の権利の提唱者としての遺産
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