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「スイス映画」の終わり、個性あるスイス人シネアストが生きる!

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スイス映画界を代表するイベントの一つ、ソロトゥルン映画祭が今年で50回目を迎える。始まりは1966年。詩的でありながらも、大胆に政治問題に切り込む、新しい映画の誕生を内外に示した。スイス人シネアスト(映画人)のタネール、ゴレッタ、ステー、シュミットなどの作品は現在も世界中で愛され、その輝きを失ってはいない。

 ソロトゥルン、1966年。映画界のプロが初めて一堂に集まり、スイス映画の行く末について議論を交わした。当時、劇場入場者数は低迷し映画界には変化が訪れていた。

 すでにその数年前から、スイスでは新しい世代のシネアストが生まれていた。彼らは反画一主義で反政府的、そして政治的な問題に目を向けていた。50年代にはフランツ・シュナイダーやクルト・フルーなどがスイスの牧歌的なイメージや中産階層を題材にした作品で人気を博していたが、欧州で人気の高まっていた映画作家の影響を受けた新しいシネアストたちはそれを拒絶した。

 むしろ工場や学校などを訪ね歩き、移民、社会の周辺に生きる人々を映し出し、現実の世界を語ろうとした。また16ミリカメラと録音機が出現し撮影に自由が生まれたことも助けになった。


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