仏紙シャルリー・エブド本社が襲撃され魔の1週間を過ごしたフランスで11日、パリ市街や地方各地に300~400万人もの人々が集結し、表現の自由を訴え、テロを許さないという強い決意を表した。スイス各紙もこの出来事を大々的に取り上げている。
「歴史的な出来事だ。パリは昨日、テロに抵抗する世界の首都となった」。仏語圏日刊紙トリビューン・ド・ジュネーブは、ラビ(ユダヤ教指導者)、イマーム(イスラム教指導者)、神父を始め宗教の枠を超えて人々が集結した、これまでにテロ攻撃を受けたどの国でも見られなかった大規模なデモについて熱っぽく報じた。
また、テロ行為の多発する中東やアフリカを含む約40カ国の首相や政府関係者が参加したことを高く評価。「イスラエルの首相とパレスチナの自治政府議長でさえ数人を挟み並んで行進した。(スイスの)シモネッタ・ソマルガ連邦大統領を含め、欧州からは全首相が参加した」
「新聞・雑誌の挿絵は反骨精神のシンボルで、侵すことのできない文化的模範だ。フランスや欧州各国、さらにはそれ以外の国々も、それを守りたいという決意を世界に示した」と報じるのはフリブール州のラ・リベルテ紙。「数世紀にさかのぼる、フランスの断固とした『精神の自由』は人類の財産で、存続するものだ」
「世界の首都、パリ」