パリで7日、風刺週刊紙「シャルリー・エブド」の事務所がイスラム過激派に襲撃され、風刺画家を含む12人が死亡、数人が重体となった。スイス政府はこの事件を「言論の自由を脅かす行為」と批判。各地では急きょ追悼集会が開かれたほか、メディアもこの事件を一面で報道。スイス中に悲しみや怒りが広まっている。
シモネッタ・ソマルガ連邦大統領は、「人権および言論・報道の自由を脅かす行為」と今回の襲撃事件を非難。スイス国民を代表して、犠牲者の遺族とフランス国民に追悼の意を示した。
7日夕方には、スイス各地で急きょ追悼集会が開かれた。ジュネーブでは約500人が集会に参加。参列した人々は「Je suis Charlie(私はシャルリー)」と書かれたプラカードを掲げたり、ろうそくを手に持ったりするなどして、言論の自由を強く擁護するとともに犠牲者の死を悼んだ。スイス通信によるとローザンヌでも約500人、ベルンの連邦議事堂前ではメディア関係者を含む約200人が同様の集会に参加した。
この事件を巡り、スイスメディアにも衝撃が走っている。過去にイスラム教を批判したことのあるスイスの週刊誌ヴェルトヴォッヘは、パリの襲撃事件後、編集部が入っている建物前の警備を警察に依頼した。
反イスラム主義に警告