29日のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。ドルは対ユーロで約2年5か月ぶりの高値を付け、対円でじり高推移となった。またスイスフランに対しても2年5か月ぶりの高値水準に上昇した。
ギリシャ大統領選で政府・与党の候補者が選出されず、来年1月25日の総選挙が行われる運びとなった。反緊縮財政派が勝利すれば新政権が樹立され、ユーロ圏債務危機が再燃することへの警戒感が高まりユーロ安が進んだ。ユーロ/ドルEUR=は1.2142ドルに沈んだ後、終盤は0.2%安の1.2151ドル。
ドル/円JPY=は終盤の取引で0.22%高の120.67円。ドル/スイスフランは0.9907スイスフランの高値を付け、ドルの主要6通貨に対するドル指数.DXYは一時約9年ぶり高値の90.265に上伸後、直近で0.20%高の90.21となっている。
年末に向けての薄い市場の中でドル買い取引を緩める動きはほとんどなく、ドルの行方についてBKアセット・マネジメント(ニューヨーク)のキャシー・リーン氏は「ドル上昇はまだ終わりではない」と述べた。